[記者発表][平成10年度7月]−[2日15時記者発表] 原子力安全対策課
新型転換炉ふげん発電所の原子炉起動および発電再開について(平成10年度計画停止)(10−34)

 このことについて、動力炉・核燃料開発事業団から下記のとおり連絡を受けた。

 新型転換炉ふげん発電所(新型転換炉;定格出力16.5万kW)は、本年6月5日から平成10年度計画停止作業を実施しているが、本日7月2日18時頃、原子炉を起動し臨界とした後、明日3日午後、発電を再開する予定である。今回の計画停止では燃料集合体の取替えの他、亜鉛注入装置設置工事等を実施した。

1. 主要作業
(1) 燃料集合体の取替
 燃料集合体224体のうち、40体を新燃料集合体と取替えた。取替えを行った新燃料のうち6体は混合酸化物(MOX)燃料である。
(2) 機器・弁類の点検
 原子炉およびタービン系の機器・弁類の外観点検等を実施し、異常のないことを確認した。
(3) 亜鉛注入装置設置工事(図−1参照)  
 作業員の被ばく低減を図るため、Co−60等の放射性不純物が機器・配管内表面に付着することを抑制する効果がある亜鉛イオンを原子炉冷却水中に注入する装置を設置した。
(4) 蓄積放射能調査(図−2参照)
 「ふげん」の廃止措置準備として、構造物に含まれる放射能量を詳細に評価するため、計画停止期間を利用して、原子炉廻りに、運転中の中性子束の分布を測定するための金属箔を設置するとともに、格納容器内のコンクリート壁・床のサンプリングを実施した。