[記者発表]−[平成11年度5月]−[7日15時30分記者発表] | 原子力安全対策課 |
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美浜発電所2号機の点検状況について(余剰抽出水系統配管の漏えいに伴う点検状況と復水器内の海水漏えいの原因と対策)(11−17) | ![]() |
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このことについて、関西電力株式会社から下記のとおり連絡を受けた。
記 |
美浜発電所2号機(加圧水型軽水炉;定格出力50.0万kW)は、定格出力運転中のところ、4月28日15時15分頃、復水器2Bホットウェル「カチオン電気伝導率高」等の警報が発信したことから、復水器内で海水の漏えいが発生していると判断されたため、4月29日14時00分から出力降下を開始し、同日15時45分に電気出力約65%として、復水器内部の点検・補修を実施することとした。
電気出力約65%で運転中の4月30日、格納容器内にあるサンプ水位の上昇率の増加が確認され、格納容器内の監視テレビカメラにより点検を行っていたところ、同日11時頃、Bループ1次冷却材ポンプ入口配管の余剰抽出水系統取出配管部付近でわずかな水漏れが確認された。このため、同日13時30分より出力降下を開始し、18時45分に発電を停止し、漏えい個所の特定および原因調査を実施することとした。
これらの事象による環境への放射能の影響はない。[平成11年4月29日、30日 記者発表済]
1. | 余剰抽出水系統配管の漏えいに伴う点検状況(図1参照) | ||||||||||
停止後、当該部の外観点検を実施した結果、余剰抽出水系統取出配管の曲げ管部の背側に直線状の割れ(外表面長さ約7mm)が確認された。 今後、原子炉内より燃料集合体を取り出し、1次冷却材系統の水抜きを行った後、当該損傷部を切り出し、試験施設にて詳細な原因調査を実施する予定である。 |
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2. |
復水器内の海水の漏えいの原因と対策(図2参照) |
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「カチオン電気伝導率高」警報の発信した2B復水器について、漏えい検査を実施した結果、漏えい管1本が認められ、ファイバースコープによる内面観察で、長さ1mm程度の貫通孔が確認された。また、2B復水器伝熱管全数(既施栓管61本を除く10,929本)の渦流探傷検査を実施した結果、当該漏えい管1本のほか、信号指示値が施栓基準に達した伝熱管が70本認められた。さらに、1B復水器伝熱管全数(既施栓管14本を除く10,976本)についても渦流探傷検査を実施した結果、施栓基準に達した伝熱管が23本認められた。 漏えいの原因は、伝熱管内面に貝類等が付着し、伝熱管内を流れる海水の流速が局部的に変化し、内面からの減肉が発生、進展したものと推定された。 対策としては、2Bおよび1B復水器の伝熱管で、漏えい管1本と施栓した方がよいと評価された93本の計94本の伝熱管について施栓することとした。なお、今回の停止期間を利用して、1Aおよび2A復水器の伝熱管全数(1A:既施栓管109本を除く10,881本、2A:既施栓管43本を除く10,947本)についても、念のため渦流探傷検査を実施し、施栓基準に達した伝熱管については施栓することとした。 |
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