[記者発表][平成11年度7月]−[2日21時記者発表] 原子力安全対策課
新型転換炉ふげん発電所の重水精製装置エリアトリチウムモニタ等の上昇について(11−48)

 このことについて、核燃料サイクル開発機構から下記のとおり連絡を受けた。

 新型転換炉ふげん発電所(新型転換炉;定格出力16.5万kW、第15回定期検査中)では、本日、運転員のパトロール中に、重水精製装置の循環液フィルタ付近から重水が漏れていることを確認したため、15時15分に同装置の運転を停止するとともに、15時29分に重水精製装置の換気系を停止し、15時34分に重水精製装置の換気系を停止した。また、15時45分に循環液フィルタの前後弁を閉止し漏えい箇所の隔離を行い、16時45分に漏えい停止を確認した。
 これに伴い、15時25分頃から、重水精製装置エリアトリチウムモニタの指示値が上昇し、15時44分に高高警報が発信した後、17時25分に最大となり、それ以降、徐々に下降している。
 また、重水精製装置建屋スタックトリチウムモニタについては、15時25分頃から指示値が上昇し始め、19時35分に高警報が発信しているが、15時34分の換気系全停止により、それ以降、重水精製建屋から外部への換気放出はなく、排気筒内にある滞留空気を測定しているものである。
 本事象による環境への放射能の影響はない。


(参考)モニタ

  重水精製装置エリアモニタ 重水精製装置建屋スタックモニタ
高警報 3.7×10-2Bq/cm3 3.7×10-2Bq/cm3
高高警報 1.1×10-1Bq/cm3 1.1×10-1Bq/cm3
17:25現在 3.98×100Bq/cm3 1.59×10-2Bq/cm3
20:15現在 1.66×100Bq/cm3 4.55×10-2Bq/cm3



(参考)トリチウムの全放出量

約3.4×107Bq (換気系全停止[15時34分]までの放出)