[記者発表][平成11年度7月]−[12日16時30分記者発表] 原子力安全対策課
敦賀発電所2号機の原子炉手動停止について(原子炉停止後の状況)(11−54)

 このことについて、日本原子力発電株式会社から下記のとおり連絡を受けた。

 敦賀発電所2号機(加圧水型軽水炉;定格出力116.0万kW)は、定格出力運転中のところ、7月12日、午前6時5分、原子炉格納容器内のCおよびDループ室前通路の火災報知器が発報するとともに、格納容器内サンプ水位上昇率高警報が発信し、1次冷却水の充てん流量の増加や原子炉格納容器内じんあい放射線モニタ等の上昇が確認されたことから、格納容器内で1次冷却水が漏洩しているものと判断し、午前6時24分から手動で出力を降下、午前6時48分電気出力8.1万kWで原子炉を緊急手動停止した。
 なお、排気筒モニタおよび環境の放射線モニタについては、変化は認められていないことから、周辺環境への放射能の影響はない。

 原子炉停止後、1次冷却水の圧力および温度の降下操作を行うとともに、12時25分からは余熱除去系統による冷却操作を行っている。
15時00分現在 1次冷却水圧力 27.3kg/cm2
1次冷却水温度 160℃
 格納容器内の漏えい状況としては、格納容器サンプ(A,B)は満水状態で一部床面に漏えい水が確認されている。格納容器内のじんあいモニタおよびガスモニタは降温降圧操作以降、低下傾向を示しているが、漏えい箇所は確認されておらず、漏えいも継続しているものと推定している。
15時00分現在 格納容器ガスモニタ 1200cpm: 通常値 1100cpm
格納容器じんあいモニタ 120cpm: 通常値 90cpm

(通商産業省によるINESの暫定評価尺度)
基準1 基準2 基準3 評価レベル


<参考>

敦賀2号機の1次冷却水漏えいに伴う放射線モニタの状況
  通常値 最大値 15時00分現在
格納容器
ガスモニタ
1100cpm 2500cpm
(6時45分頃)
1200cpm
格納容器
じんあいモニタ
90cpm 2100cpm
(7時46分頃)
120cpm