 |
 |
 |
 |
 |
敦賀発電所2号機の原子炉手動停止について(格納容器内調査結果の状況)(11−57) |
 |
 |
 |
 |
このことについて、日本原子力発電株式会社から下記のとおり連絡を受けた。
敦賀発電所2号機(加圧水型軽水炉;定格出力116.0万kW)は、定格出力運転中のところ、7月12日午前6時5分、原子炉格納容器内のC、Dループ室前通路の火災報知器が発報するとともに、格納容器内サンプ水位上昇率高警報の発信、1次冷却水充てん流量の増加や格納容器内じんあいモニタ等の上昇が確認されたことから、格納容器内で1次冷却水が漏洩しているものと判断し、午前6時24分から手動で出力を降下、午前6時48分電気出力8.1万kWで原子炉を緊急手動停止した。
なお、排気筒モニタおよび環境の放射線モニタについては、変化は認められていないことから、周辺環境への放射能の影響はない。
原子炉停止後、1次冷却水の圧力および温度の降下操作を行い、17時には原子炉は冷温停止状態(1次冷却材温度92℃、圧力27kg/cm2)となった。格納容器内のじんあいモニタおよびガスモニタは降温降圧操作以降、低下傾向を示している。(平成11年7月12日9時15分、16時30分、18時15分、20時00分
記者発表済)
漏えい状況調査として、18時45分から格納容器内の立入調査を行った結果、格納容器地下1階(EL−0.3m)のCループ室通路側に設置された化学体積制御系再生熱交換器1台(全3台)の抽出側入口配管部で漏えいが確認された。このため、抽出系統配管の隔離操作(弁の閉止操作)を20時16分に完了し、20時29分漏えい停止を確認した。
格納容器サンプ(A,B)が設置してある地下2階床面(EL−8.7m)の状況としては、漏えい水が床面より約5cmの高さまであるのを確認した。これら格納容器サンプおよび床面に貯まっている漏えい水については、今後、液体廃棄物処理系に移送を行い、処理する予定である。
(通商産業省によるINESの暫定評価尺度) |
基準1 |
基準2 |
基準3 |
評価レベル |
− |
− |
1 |
1 |
|
・ |
関連パラメータ |
|
原子炉停止後の格納容器ガスモニタ・じんあいモニタ、加圧器圧力、一次冷却水温度、一次冷却水漏洩量(推定)は、以下のとおり。(20時00分現在) |
|
|
通 常 値 |
最 大 値 |
19時00分 |
20時00分 |
格納容器 ガスモニタ |
1100cpm |
2500cpm
(6時45分頃) |
1200cpm |
1200cpm |
格納容器 じんあいモニタ |
90cpm |
2100cpm
(7時46分頃) |
100cpm |
110cpm |
加圧器 圧力 |
157kg/cm2 |
− |
28g/cm2 |
28kg/cm2 |
一次冷却水 温度 |
290℃ |
− |
69℃ |
65℃ |
一次冷却水 漏洩量(推定) |
− |
− |
約82m3 |
約87m3 |
|
敦賀2号機化学体積制御系概要図