[記者発表][平成11年度7月]−[13日16時資料配付] 原子力安全対策課
敦賀発電所2号機の原子炉格納容器内での一次冷却水の漏えいについて(知事談話)(11−60)

1. 日本原子力発電株式会社の敦賀発電所2号機は、7月12日6時5分頃に発生した原子炉格納容器内での一次冷却水の漏えいにより、同日6時48分に原子炉を緊急手動停止した。その後、漏えい箇所の特定・隔離措置を行い、同日20時29分に漏えい停止が確認された。

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県としては、事故後直ちに、発電所に職員を派遣するとともに、福井県環境放射線監視テレメータシステムなどにより、排気筒モニタおよび環境放射線の状況を確認し、周辺環境への放射能の影響がないことを確認しているが、原子炉格納容器内で大量の一次冷却水が漏えいする事故が発生したことは、原子力発電所に対する県民の信頼を損なう結果となり、誠に遺憾である。

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また、本年に入り県内発電所で異常事象の発生件数が多く、これまで事故発生防止に向けた指導・徹底に努めてきたにも関わらず、このような事故が発生したことは極めて残念であり、今後は、徹底した原因究明と抜本的対策を講ずることはもとより、原子力発電所の安全性と信頼性の向上を図るため、最大限の取組みを行うととともに、的確な情報連絡と情報公開の推進等に努めるよう、本日午後、日本原子力発電株式会社の向副社長を呼び、厳しく申し入れたところである。

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今後は、国との積極的な連携の強化、情報交換の徹底を図る中で、原因調査の状況を十分見極め、事業者に対し、徹底的な安全確保対策を図るよう厳しく指導するとともに、県民の原子力発電所に対する信頼を高め、住民の安心につながるよう一層努力してまいりたい。