[記者発表][平成11年度7月]−[19日14時20分記者発表] 原子力安全対策課
敦賀発電所2号機の原子炉手動停止について(原因調査状況について)(11−66)

 このことについて、日本原子力発電株式会社から下記のとおり連絡を受けた。

 敦賀発電所2号機(加圧水型軽水炉;定格出力116.0万kW)は、定格出力運転中のところ、格納容器内で1次冷却水が漏えいしていることが判明したため、7月12日6時24分から出力降下を開始、6時48分に原子炉を緊急手動停止した。なお、本事象に伴う周辺環境への放射能の影響はない。
 その後、化学体積制御系再生熱交換器1台(全3台)の抽出側配管部で漏えいが確認されたため、抽出系統配管の隔離操作(弁の閉止操作)を20時16分に完了し、20時29分漏えい停止を確認した。
 さらに、化学体積制御系再生熱交換器の抽出側連絡配管部(上から2段目と3段目の熱交換器の連絡配管)について、保温材を取り外し、配管の外観目視点検を行った結果、配管曲がり部(2段目の熱交換器側)で長さ約8cm程度の割れが確認された。<平成11年7月12日、13日、16日 記者発表済>

 その後、当該配管漏えい部外面について、詳細外観観察を実施した結果、軸方向に長さ約44mmの貫通割れが確認され、くぼみ状の損傷を含めた長さは約99mmであった。また、当該配管を切断し、内面の外観観察を実施した結果、漏えい部に相当する位置に長さ約144mmの割れが確認されたほか、長さ約76mmの割れが1箇所確認された。
 今後、当該漏えい部と当該の下流側にある配管曲がり部1箇所について、試験施設に搬出し、破面観察等の詳細な原因調査を実施する予定である。


敦賀発電所2号機 化学体積制御系再生熱交換器からの漏えいに係る点検調査工程表(予定・実績)
外観観察結果
内面観察結果
再生熱交換器胴側管台部外観検査状況図