[記者発表][平成11年度10月]−[1日9時資料配付] 原子力安全対策課
(株)ジェー・シー・オー東海事業所の放射能漏れ事故について(知事談話)(11−96)

1. 昨日9月30日、茨城県東海村の株式会社ジェー・シー・オー東海事業所再転換施設において放射能漏れ事故が発生した。

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今回の事故は、核燃料加工施設において臨界事故が発生し、作業員が大量の放射線を被ばくし、周辺住民に対し避難または屋内退避勧告がされるなど、これまで経験したことのない極めて重大な事故と認識し、深刻に受け止めている。

1.

本日、県は、政府対策本部長の小渕内閣総理大臣に対し、周辺住民の安全を確保するため、早急に所要の措置を積極的に講じるとともに、国民の原子力施設に対する不信感、不安感を払拭するため、原子力施設設置者に対し、徹底した安全対策を指導し、原子力施設の安全確保に万全を期するよう強く要請したところである。

1.

県内の原子力発電所では同様の事故が発生することはないと考えるが、原子力施設設置3事業者に対しては、原子力発電所の安全管理の徹底に積極的に努め、一層の安全確保を図るよう厳しく申し入れた。

1.

県としては、今回の事故に鑑み、事故の状況や防災面での対応などあらゆる情報の収集・把握に努めるとともに、自主的な協力支援として、政府の現地対策本部への職員4名の派遣と可搬型モニタリングポストデータ収集システム一式の提供を行ったところである。


原第415号
平成11年10月1日
東海村ウラン加工施設事故政府対策本部長
内閣総理大臣 小渕 恵三 殿
原子力安全委員会
委員長 佐藤 一男 殿
福井県知事
栗田 幸雄

株式会社ジェー・シー・オー東海事業所の放射能漏れ事故について

 昨日に発生した茨城県東海村の株式会社ジェー・シー・オー東海事業所での放射能漏れ事故については、臨界事故により作業員が大量の放射線被ばくをしたうえ、施設付近の住民に避難または屋内退避の勧告が出されるなど、これまでに全く経験したことのない極めて重大な事故と認識しており、深刻に受け止めている。
 また、今回の事故により、国民の間に原子力施設の安全性に対する不信感、不安感を増大させることとなり、誠に遺憾である。
 国においては、まず第一に、周辺住民の安全を確保するため、早急に所要の措置を積極的に講じるとともに、国民の原子力施設に対する不信感、不安感を払拭するため、原子力施設事業者に対し、徹底した安全対策を指導し、原子力施設の安全確保に万全を期するよう強く要請する。
 さらに、原子力防災対策の充実・強化としても、所要の措置を講じるよう、あわせて要請する。


原第415号
平成11年10月1日
日本原子力発電株式会社
社長 鷲見 禎彦 殿
核燃料サイクル開発機構
理事長 都甲 泰正 殿
関西電力株式会社
社長 石川 博志 殿
福井県知事
栗田 幸雄

株式会社ジェー・シー・オー東海事業所の放射能漏れ事故について

 昨日に発生した茨城県東海村の株式会社ジェー・シー・オー東海事業所での放射能漏れ事故は、臨界事故により作業員が大量の放射線被ばくをしたうえ、施設付近の住民に避難または屋内退避の勧告が出されるなど、これまでに全く経験したことのない極めて重大な事故と認識しており、深刻に受け止めている。
 また、今回の事故により、国民の間に原子力施設の安全性に対する不信感、不安感を増大させることとなり、誠に遺憾である。
 貴社においては、今回の事故に鑑み、国民、県民の原子力施設に対する不信感、不安感を払拭するため、原子力発電所の安全管理の徹底に積極的に努め、安全確保に万全を期するよう強く要請する。