[記者発表][平成12年度1月]−[10日11時記者発表] 原子力安全対策課
美浜発電所2号機の第19回定期検査開始について(12−90)

 このことについて、関西電力株式会社から下記のとおり連絡を受けた。

 美浜発電所2号機(加圧水型軽水炉;定格出力50.0万kW)は、平成13年1月12日から約3カ月の予定で第19回定期検査を実施する。
 定期検査を実施する主な設備は次のとおりである。

(1) 原子炉本体
(2) 原子炉冷却系統設備
(3) 計測制御系統設備
(4) 燃料設備
(5) 放射線管理設備
(6) 廃棄設備
(7) 原子炉格納施設
(8) 非常用予備発電装置
(9) 蒸気タ−ビンおよび蒸気タ−ビン付属設備


1. 主要工事等
(1) 原子炉容器供用期間中検査
 原子炉容器の供用期間中検査として、原子炉容器の溶接部等について、計画的に超音波による探傷検査を行い、健全性を確認する。
(2) 炉内構造物バッフルフォーマボルト取替工事(図−1参照)
 海外における損傷事例に鑑み、高経年化を踏まえた長期的な保全方策として、バッフルフォーマボルト全数について、材質・形状等を改良したものに取り替える。
(3) 原子炉冷却系統設備小口径配管他取替工事(図−2参照)
 海外における損傷事例等に鑑み、将来的な健全性維持を図るという予防保全の観点から、原子炉冷却系統に接続する小口径配管の一部について、材質等を変更したものに取替える。
(4) 化学体積制御系統浄化流量増加工事(図−3参照)
 定期検査時における被ばく低減を図ることを目的として、化学体積制御系統の流量を増加し、1次冷却材中の放射性腐食生成物を効率的に除去するため、弁の一部取替え等を実施する。
(5) B−余熱除去ポンプ入口配管改造工事
 プラント停止時(低温停止状態)の運転員の負担軽減を図るため、新たにB−余熱除去ポンプ入口配管と格納容器サンプ再循環系統配管に連絡配管を設置し、配管内に空気溜まりが生じない系統構成に変更する。
(6) 中央制御盤取替工事(図−4参照)
 操作部分と監視部分が分離している中央制御盤について、監視性・操作性および保守性向上の観点より、監視部分と操作部分を一体化する。

2.

燃料集合体の取替え
 燃料集合体全数121体のうち、49体(うち40体は新燃料集合体で新燃料は全て高燃焼度燃料)を取り替える予定である。

3.

運転再開予定
原子炉起動・臨界 平成13年4月上旬
発電再開(調整運転開始) 平成13年4月上旬
定期検査終了(営業運転再開) 平成13年4月下旬