[記者発表][平成12年度1月]−[19日11時記者発表] 原子力安全対策課
高浜発電所の固体廃棄物固型化処理建屋の設置計画に係る事前了解願いについて(12−94)

 本日、関西電力株式会社から、高浜発電所の固体廃棄物固型化処理建屋の設置計画について、原子力発電所周辺環境の安全確保等に関する協定書に基づき、事前了解願いが提出された。
 県としては、この計画については、県内発電所で進められている雑固体廃棄物処理設備や建屋の設置計画の一環であり、放射性廃棄物の適切な処理・処分を行うために実施するものであると考えており、今後、原子炉設置変更許可申請の結果等を踏まえ、高浜町と協議し適切に対処していく。

<事前了解願いの概要>
 発電所で貯蔵保管している雑固体廃棄物および今後発生する雑固体廃棄物を、日本原燃(株)六ヶ所低レベル放射性廃棄物埋設センターに搬出し固体廃棄物貯蔵庫の貯蔵余裕を確保するため、雑固体廃棄物を固型化処理する設備を設置する建屋を新設する。
原子力発電所の運転に伴い発生した低レベル放射性廃棄物のうち、金属、コンクリート、保温材等の固体廃棄物のこと。ドラム缶等の容器に入れて固体廃棄物貯蔵庫に保管している。


固体廃棄物固型化処理建屋の設置計画の概要

1. 発電所名
 高浜発電所

2.

設置する施設名
 固体廃棄物固型化処理建屋(1号、2号、3号及び4号機共用)

3.

設置理由
 放射性雑固体廃棄物は固体廃棄物貯蔵庫(廃棄物庫)にて貯蔵保管しているが、今後の発生量等を考慮すると将来的に固体廃棄物貯蔵庫の貯蔵余裕が少なくなること及び日本原燃(株)六ヶ所低レベル放射性廃棄物埋設センターにおいてH12年10月より固型化処理された雑固体廃棄物の埋設処分が開始されていることから、雑固体廃棄物を計画的に搬出し固体廃棄物貯蔵庫の貯蔵余裕を確保するために雑固体廃棄物の固型化処理を行うこととし、このための建屋を新設する。

4.

設置位置
 固体廃棄物処理建屋北西側に固体廃棄物固型化処理建屋を新設する。

5.

構造及び設備
 新設する固体廃棄物固型化処理建屋は、主要構造が鋼板コンクリート造の地上2階建てであり、建屋2階には固型化処理エリア、処理前ドラム仮置きエリア、換気空調エリアを、建屋1階には搬出検査装置エリア、搬出前コンテナ等仮置きエリアを配置する。固型化処理エリアには、雑固体廃棄物の分別作業を行うための分別装置及び固型化材(モルタル)の充てんを行うための充てん固型化装置等から構成される雑固体固型化装置を設置する。
 また、出入管理室等のユーティリティ設備は隣接する固体廃棄物処理建屋と共用するため、建屋2階に固体廃棄物処理建屋との連絡通路を設けると共に、新設建屋の排気は新設建屋のフィルタでろ過した後、隣接する固体廃棄物処理建屋の排気筒より排気する。

6.

工事計画
固体廃棄物固型化処理建屋の設置工事 平成14年4月〜平成16年12月
固体廃棄物固型化処理建屋設置工事 平成14年4月〜平成16年9月

雑固体固型化装置設置工事 平成15年4月〜平成16年12月


第1図 高浜発電所構内配置図
第2図 雑固体廃棄物の固型化処理の概要
第3図 固体廃棄物固型化処理建屋概念図