[記者発表][平成12年度3月]−[9日11時資料配布] 原子力安全対策課
敦賀発電所2号機の第11回定期検査開始について(12−108)

 このことについて、日本原子力発電株式会社から下記のとおり連絡を受けた。

 敦賀発電所2号機(加圧水型軽水炉;定格出力116.0万kW)は、3月10日から約3カ月の予定で第11回定期検査を実施する。
 定期検査を実施する主な設備は次のとおりである。

(1) 原子炉本体
(2) 原子炉冷却系統設備
(3) 計測制御系統設備
(4) 燃料設備
(5) 放射線管理設備
(6) 廃棄設備
(7) 原子炉格納施設
(8) 非常用予備発電装置
(9) 蒸気タ−ビンおよび蒸気タ−ビン付属設備


1. 主要工事等
(1) 一次冷却材分岐配管修繕工事 (図−1参照)
 関西電力(株)美浜発電所2号機で平成11年4月に発生した余剰抽出系統配管からの漏えい事象に鑑み、一次冷却材配管の分岐管のうち、高温の一次冷却水が入り込み、配管曲がり部に温度の境界面を生成する可能性のある箇所について、前回定期検査作業終了後に温度変動を調査した。
 この結果、配管曲がり部が健全であることを確認したが、温度変動の比較的大きい箇所について、予防保全の観点から配管曲がり部の位置を変更する。
(2) 主タービン内部車室修繕工事 (図−2参照)
 第2低圧タービン内部車室の第3、第4抽気取出接続部に蒸気による侵食が認められることから、減肉部を炭素鋼材料から耐侵食性に優れた材料(ステンレス鋼)に変更し、信頼性の向上を図る。
2. 燃料取替計画
 燃料集合体全数193体のうち、69体を取替える予定である。69体のうち64体は新燃料(すべて高燃焼度燃料)である。
3. 運転再開予定
原子炉起動・臨界 平成 13年 5月 上旬
発電再開(調整運転開始) 平成 13年 5月 上旬
定期検査終了(営業運転再開) 平成 13年 6月 上旬