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(平成11年度の県内原子力発電所の運転状況) |
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県内発電所のうち、美浜1号機、大飯1号機は年度当初の計画に従い順調に運転が行われ、また、大飯3、4号機、高浜1、2、3号機については、送電線への落雷や故障など、発電所外の影響により短期間の自動停止等があったが、ほぼ順調な運転が行われた。
他の発電所では、運転中の事故停止や定期検査中での異常事象が発生しており、このうち、敦賀発電所2号機の再生熱交換器連絡配管からの一次冷却水漏えい事故や、大飯発電所2号機の制御棒駆動装置の故障(前年度発生)については、調査および補修のため停止期間が長期にわたった。
これらのことから、発電電力量および設備利用率は昨年度を下回る結果となった。 |
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(1) |
定期検査 |
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平成11年度に定期検査を終了した発電所は12基あり、これらの定期検査期間(調整運転期間も含む)の平均月数は、3.3カ月と昨年より若干長くなったが、大飯3号機の第6回定期検査の発電停止期間は36日であり、県内では過去最短であった。
平成11年度の定期検査では、美浜2号機、大飯2号機で原子炉容器上部ふた取替工事が行われるとともに、各発電所で敦賀2号機の一次冷却水漏えい事故を反映した点検が実施された。[表−5,図−1] |
(2) |
運転月数 |
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前回定期検査での営業運転再開日から平成11年度定期検査開始までの運転月数(対象10基)は、平均で12.3カ月と昨年とほぼ同様であった。
運転期間が長かったものとしては、大飯4号機が396日間、敦賀1号機が395日間(コーストダウン運転期間も含む)であった。[表−6,図−1] |
(3) |
異常事象 |
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安全協定に基づき、報告された異常事象は、24件[法律:11件、通達:6件]であった。
異常事象のうち、発電に支障を与えたものとしては、送電線系統の故障、落雷による原子炉自動停止が2件(ふげん、高浜1、3、4号機)、1次冷却水漏えい等による原子炉手動停止が6件(ふげん:2件、敦賀2号機、美浜2号機、大飯2号機、高浜4号機)あり、また、出力が変動したものが4件あったが、いずれの事故等においても周辺環境への影響はなかった。
定期検査中の異常事象は8件あり、これらは機器の損傷等が4件、そのうち作業や運転管理の不具合によるものが4件であった
それ以外には、労働災害が1件、その他3件であった。[表−7,表−8,表−9] |
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2. |
輸送実績の概要 |
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平成11年度における新燃料集合体の輸送実績を表−10に示す。なお、平成11年度の低レベル放射性廃棄物および使用済燃料集合体の輸送はなかった。 |
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