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大飯発電所1号機の復水器の点検結果について(12−21) |
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このことについて、関西電力株式会社から下記のとおり連絡を受けた。
大飯発電所1号機(加圧水型軽水炉;定格出力117.5万kW)は、定格出力で運転中のところ、5月9日13時頃より復水器内への海水の漏れ込みを検知する検出器の指示値の上昇および蒸気発生器内の2次側水の分析で、通常値を上回る塩素イオンが検出されたことから、復水器伝熱管からの海水漏えいと判断し、15時15分より出力降下を開始し、17時15分に約60%出力として、点検・補修を開始した。
なお、この事象による環境への放射能の影響はない。[平成12年5月9日記者発表済]
水質監視計器の指示値に有意な変動がみられた復水器3A水室について、漏えい試験の結果、1本で漏えいが確認され、当該伝熱管の渦流探傷検査を実施したところ、貫通に近い減肉信号指示が認められた。また、この伝熱管内面をファイバースコープにより観察したところ、微小な貫通孔と考えられるくぼみ状の欠陥が認められた。
漏えいの原因は、伝熱管内面への貝類の付着等により、管内を流れる海水の流速が局部的に変化し、内面からの減肉が発生、進展したものと推定された。
3A復水器伝熱管全数(既施栓管167本を除く14,195本)と、念のため同系統の復水器(1A、2A)についても、伝熱管全数の渦流探傷検査を実施した結果、施栓基準に達した伝熱管が3A水室で325本、1A、2A水室で74本の計399本が認められた。
対策として、漏えい管1本と施栓基準に達した伝熱管計399本について施栓を行ない、漏えいのないことを確認した後、16日昼頃から出力を上昇させ、17日未明に定格出力に復帰する予定である。
(通商産業省によるINESの暫定評価尺度) |
基準1 |
基準2 |
基準3 |
評価レベル |
評価対象外 |
評価対象外 |
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機器名 |
伝熱管設備数 |
今回の施栓数 |
累積施栓数 |
1A−復水器 |
14,362本 |
57本 |
194本 |
2A−復水器 |
14,362本 |
17本 |
55本 |
3A−復水器 |
14,362本 |
326本 |
493本 |
1B−復水器 |
14,362本 |
− |
19本 |
2B−復水器 |
14,362本 |
− |
27本 |
3B−復水器 |
14,362本 |
− |
94本 |
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大飯発電所1号機 概略系統図
復水器設備仕様および概要図
復水器概要図
復水器伝熱管漏えい位置図