[記者発表][平成12年度6月]−[9日11時資料配布] 原子力安全対策課
大飯発電所3号機の第7回定期検査開始について(12−32)

 このことについて、関西電力株式会社から下記のとおり連絡を受けた。

 大飯発電所3号機(加圧水型軽水炉;定格出力118.0万kW)は、平成12年6月11日から約2カ月の予定で第7回定期検査を実施する。
 定期検査を実施する主な設備は次のとおりである。

(1) 原子炉本体
(2) 原子炉冷却系統設備
(3) 計測制御系統設備
(4) 燃料設備
(5) 放射線管理設備
(6) 廃棄設備
(7) 原子炉格納施設
(8) 非常用予備発電装置
(9) 蒸気タービンおよび蒸気タービン付属設備


1. 主要工事等
1次冷却材ポンプ供用期間中検査(図−1参照)
 1次冷却材ポンプの供用期間中検査として、4台あるポンプのうち、Dポンプについて、主フランジボルト、締め付け部等耐圧部の健全性を確認するとともに、分解検査としてインペラ等の内部部品について点検する。

2.

燃料取替計画
 燃料集合体全数193体のうち、96体(うち72体は新燃料集合体で新燃料は全て高燃焼度燃料)を取り替える予定である。

3.

運転再開予定
原子炉起動・臨界 平成12年7月中旬
発電再開(調整運転開始) 平成12年7月下旬
定期検査終了(営業運転再開) 平成12年8月中旬

4.

敦賀発電所2号機事故を踏まえた点検(図−2参照)
<検査の充実>
高サイクル熱疲労割れの点検
 過去の高サイクル熱疲労による国内外の損傷事例を踏まえ、高温・低温水の合流により温度変動が生じる類似対象箇所(43箇所)について、点検を実施する。
格納容器内第3種管の検査の充実
 設備の健全性に係る検査充実の観点から、格納容器内でプラント運転中に第1種管と同等の温度、圧力の1次冷却水が流れている再生熱交換器から化学体積制御系抽出系統および充てん系統の主冷却材管までの範囲にある第3種管の溶接部6箇所について、超音波探傷検査を実施する。
再生熱交換器の点検(実施済)
 大飯発電所3号機の再生熱交換器は、内筒を有しない構造であるが、前回定期検査(H11.6.17〜8.17)において、再生熱交換器の連絡管溶接部等の超音波探傷検査を実施し、健全であることを確認している。