[記者発表][平成12年度8月]−[25日16時記者発表] 原子力安全対策課
高浜発電所2号機の調査状況について(A系統の第6高圧給水加熱器伝熱管からの漏えい)(12−51)

 このことについて、関西電力株式会社から下記のとおり連絡を受けた。

 高浜発電所2号機(加圧水型軽水炉;定格出力82.6万kW)は、定格出力で運転中のところ、8月21日17時30分頃から蒸気発生器に2次冷却水を供給している給水系(2系統)のうち、A系統にある第6高圧給水加熱器のドレン(凝縮水)流量に増加が認められ、2次系の各種パラメータなどから、高圧給水加熱器伝熱管の漏えいの可能性があると判断し、同日21時40分から出力降下を開始し、23時55分に電気出力を約75%として点検・調査を行うこととした。
 なお、今回の事象による環境への放射能の影響はない。[平成12年8月21日 記者発表済]

 漏えい検査でA系統第6高圧給水加熱器伝熱管3本(隣接)に漏えいが認められた。ファイバースコープによる調査の結果、1本が給水出口側管板付近で破断しており、破断管に隣接する2本の伝熱管についても管板付近で開口が認められた。また、漏えい管の周辺管43本(破断管を除く)について渦流探傷検査を実施し、8本(漏えい管2本を含む)に有意な指示が認められた。このことから、伝熱管内を流れる給水(2次冷却水)が当該箇所でドレン側に漏えいし、ドレン流量が増加したものと判明した。

 今後、漏えい管3本と周辺管の渦流探傷検査で有意な指示が確認された6本、また、漏えい管の隣接管、破断管の影響を受けた可能性がある周辺管の計19本について施栓することとしている。
 また今後の運転に万全を期すため、A系統の第6高圧給水加熱器の伝熱管全数について、渦流探傷検査を実施し、有意な指示が認められた伝熱管についても施栓する予定である。

(通商産業省によるINESの暫定評価尺度)
基準1 基準2 基準3 評価レベル
0− 0−


系統概要図・6A高圧給水加熱器損傷位置図
損傷状況図