[記者発表][平成12年度12月]−[8日10時15分資料配付] 原子力安全対策課
高速増殖原型炉もんじゅのナトリウム漏えい対策等に係る改造工事計画の事前了解願いの受理について(知事談話)(12−83)

1. 本日、安全協定第2条第2項の規定に基づき、核燃料サイクル開発機構から「高速増殖原型炉もんじゅのナトリウム漏えい対策等に係る改造工事計画の事前了解願い」の提出を受けた。

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「もんじゅ」については、平成7年12月のナトリウム漏えい事故後、平成8年1月の三県知事提言以降今日まで、安全確保と国民合意を第一に、国や核燃料サイクル開発機構の取組みを確認しながら、慎重に手順を踏み対処してきた。

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また、原子力長期計画で「もんじゅ」を含めた高速増殖炉開発の位置付けを明確にし、これに対する国民の合意形成が図られることが重要であり、その上で「もんじゅ」全体の安全性について、国の責任において再確認することが必要であるとの考えを申し上げてきた。

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新たな原子力長期計画の決定や科学技術庁長官の協力要請、敦賀市長との協議などを踏まえ、「もんじゅ」はナトリウムを冷却材に使うという特徴があることから、改造工事の着手や運転再開の判断とは明確に切り離した上で、「もんじゅ」全体の安全性の議論をしていただく必要があると考え、本日、「事前了解願い」を受理した。

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本日、「事前了解願い」を受理したが、国の安全審査に入るための申請については、今後、県議会や敦賀市の意見も踏まえながら、慎重に検討していく。

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なお、この「事前了解願い」については、「もんじゅ」の安全性が確認されなければ「了解」しないものであること、また、安全性が確認された場合においても、県と敦賀市が安全協定に基づき「了解」しなければ、改造工事には着手させないことを核燃料サイクル開発機構に対し明確に申し入れた。

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「もんじゅ」については、今後とも、県議会での議論や地元敦賀市の意見等を踏まえ、常に県民の立場に立って、慎重に対処してまいりたい。