[記者発表][平成8年度6月]−[19日11時記者発表] 原子力安全対策課
高浜発電所3号機の原子炉起動について(第9回定期検査)(8−22)

 このことについて、関西電力株式会社から下記のとおり連絡を受けた。

 高浜発電所3号機(加圧水型軽水炉;定格出力87.0万kW)は、本年3月27日から第9回定期検査を実施していたが、明日6月20日夜に原子炉を起動し、翌21日午前臨界となる予定である。
 今後は諸試験を実施し、6月下旬に定期検査の最終段階である調整運転を開始し、7月中旬には通商産業省の最終検査を受けて営業運転を再開する予定である。

1. 燃料集合体の検査結果

 燃料集合体の外観検査を実施した結果、異常は認められなかった。
 燃料集合体全数157体のうち、53体(うち52体が新燃料集合体で、新燃料は全て高燃焼度燃料集合体)を取り替えた。


2.

蒸気発生器伝熱管の渦電流探傷検査結果
 蒸気発生器伝熱管全数(10,120本)について、渦電流探傷検査を実施した結果、異常は認められなかった。

3.

主要工事等
(1)

1次冷却材ポンプ供用期間中検査(図−1参照)

 1次冷却材ポンプの供用期間中検査として、3台あるポンプのうち、Bポンプの分解点検(10年に1回)を行い、ポンプケーシング等耐圧部の健全性を確認した。

(2) 蒸気発生器伝熱管補修および調査工事(図−2参照)

 設備の信頼性向上の観点から、C−蒸気発生器伝熱管の低温側に取り付けられているインコネルTT600材製のメカニカルプラグ1個について、インコネルTT690材製のものに交換した。
 また、インコネルTT600材製伝熱管の健全性確認のため、BおよびC蒸気発生器の伝熱管各1本について抜管調査を行い、異常のないことを確認した。なお、抜管した伝熱管2本については、高温、低温の両側を施栓した。


4.

次回定期検査の予定
 平成9年 夏頃