[記者発表][平成8年度7月]−[11日15時記者発表] 原子力安全対策課
新型転換炉ふげん発電所の原子炉起動と調整運転開始について(第13回定期検査)(8−31)

 このことについて、動力炉・核燃料事業団から下記のとおり連絡を受けた。

 新型転換炉ふげん発電所(新型転換炉原型炉;定格出力16.5万kW)は、本年4月22日から第13回定期検査を実施していたが、7月15日早朝に原子炉を起動し臨界とした後、翌16日昼頃定期検査の最終段階である調整運転を開始する予定である。
 調整運転開始後は、出力を徐々に上げながらプラント性能の確認を行い、8月上旬には国の最終検査を受けて本格運転を再開する予定である。

1. 燃料集合体の検査結果

 燃料集合体の漏えい検査および外観検査を実施した結果、異常は認められなかった。
 燃料集合体全数224体のうち38体を新燃料集合体(うち混合酸化物燃料は18体)に取り替えた。


2.

主要工事等
(1)

原子炉自動停止用上下方向地震計設置工事(図−1参照)

 水平方向の原子炉自動停止用地震計(加速度検出器;4台)に加え、上下方向の原子炉自動停止用地震計(加速度検出器;4台)を新たに設置した。
 なお、原子炉自動停止設定値については、水平方向160ガル(変更なし)、上下方向80ガルに設定した。

(2) 重水系サンプポンプ変更工事(図−2参照)

 信頼性向上のため、重水冷却系の原子炉建屋および原子炉補助建屋重水系サンプポンプについて、予備機を設置するとともに、既設のポンプを取り替えた。

(3) 1次冷却系計測装置更新工事
 予防保全のため、1次冷却材の圧力、流量、水位計測装置(中央制御室補助盤を含む)を取り替えた。
(4) 蒸気タービン低圧車室補修工事
 浸食に対する健全性を維持するため、蒸気タービンの低圧内部車室の浸食箇所について、対浸食性に優れたステンレス鋼にて肉盛溶接を実施した。

3.

その他
 昨年12月8日に発生した「もんじゅ」のナトリウム漏えい事故に鑑み主要系統の温度計ウェルの代表箇所11カ所について点検を行い、健全性を確認した。

4.

次回の定期検査予定
 平成9年 夏頃