[記者発表][平成8年度7月]−[29日14時記者発表] 原子力安全対策課
美浜発電所および大飯発電所の原子炉設置変更許可申請について(8−33)

 県および立地町は、平成8年5月27日、安全協定に基づき関西電力株式会社から事前了解願いが提出されていた美浜発電所1・2号機および大飯発電所1・2号機の原子炉容器上部ふた取替計画について、国への手続きを行うことを本日了承し、関西電力株式会社は同日、通商産業省に対し原子炉設置変更許可申請を行った。
 県としては、これらの計画について今後も十分説明を受けるとともに、国の安全審査結果も踏まえ、立地町とも協議して慎重に対処していく。
 今回の原子炉設置変更許可申請の概要は別紙のとおりである。
 なお、大飯発電所では、雑固体廃棄物の固型化処理の採用についても併せて申請した。


(参考)

美浜発電所1・2号機および大飯発電所1・2号機の原子炉容器上部ふた取替計画に係る経緯


平成 8年 5月 27日 ・・・・・・

関西電力株式会社は、県および立地町に安全協定に基づく「事前了解願い」を提出。


平成

8年

7月

29日

・・・・・・

県および立地町は、国への手続きについて了承。関西電力株式会社は、国に原子炉設置変更許可を申請。


1.

原子炉容器上部ふた取替工事


対象プラント 美浜1、2号炉
大飯1、2号炉
変更内容
a. 出力分布調整用制御棒クラスタ駆動装置を撤去する。
b. 美浜1号及び3号炉共用の蒸気発生器保管庫を1号、2号及び3号炉の共用にするとともに、1号及び2号炉の取り外した原子炉容器上部ふた等を貯蔵保管する。
また、大飯発電所1号及び2号炉用の蒸気発生器保管庫を1号及び2号炉共用にするとともに1号及び2号炉の取り外した原子炉容器上部ふた等を貯蔵保管する。
変更理由
a. 原子炉容器上部ふたの取替えに際し、取替え後は現在使用していない出力分布調整用制御棒クラスタ駆動装置を設けない原子炉容器上部ふたとなるため。
b. 取り外した原子炉容器上部ふた等を蒸気発生器保管庫に貯蔵保管するため、蒸気発生器保管庫の保管対象物に原子炉容器上部ふた等を追加する。
美浜発電所については、1号及び2号炉の取り外した原子炉容器上部ふた等を蒸気発生器保管庫(1号及び3号炉用)に貯蔵保管するため、これを1号、2号及び3号炉共用とする。
また、大飯発電所については、1号及び2号炉の取り外した原子炉容器上部ふた等を蒸気発生器保管庫(2号炉用)に貯蔵保管するため、これを1号及び2号炉共用とする。また、今回の原子炉容器上部ふた取替えに伴い発生する放射性固体廃棄物の一部を蒸気発生器保管庫(1号炉用)に貯蔵保管するので、これを1号及び2号炉共用とする。
工程
1. 美浜発電所
1号炉 平成12年1月〜平成12年5月
2号炉 平成11年8月〜平成12年1月
2. 大飯発電所
1号炉 平成11年1月〜平成11年6月
2号炉 平成10年8月〜平成11年1月

2. 雑固体廃棄物の固形化処理の採用

対象プラント 大飯1号、2号、3号および4号炉
変更内容 大飯1号、2号、3号および4号炉の雑固体廃棄物について固形化処理を採用する。
変更理由 固体廃棄物のうち、現在、雑固体廃棄物(不燃物)の処理については、必要に応じて圧縮減容後ドラム詰め等を行い貯蔵保管しており、今回、これに加え固形化材(モルタル)を充てんして固形化する処理を採用することにより、雑固体廃棄物(不燃物)の固形化処理を行う。
工程
大飯発電所
平成10年11月〜平成11年11月