[記者発表][平成8年度9月]−[27日14時30分発表] 原子力安全対策課
大飯発電所4号機の第3回定期検査開始について(8−53)

 このことについて、関西電力株式会社から下記のとおり連絡を受けた。

 大飯発電所4号機(加圧水型軽水炉;定格出力118.0万kW)は、定格出力で運転中の平成8年9月16日4時47分、「発電機内部故障」および「主変圧器内部故障地絡」の警報が発信し、原子炉が自動停止した。
 現在、詳細な原因を調査中であるが、年度計画に基づき本年9月30日から第3回定期検査を実施する。
 定期検査を実施する主な設備は次のとおりである。

(1) 原子炉本体
(2)

原子炉冷却系統設備

(3) 計測制御系統設備
(4) 燃料設備
(5) 放射線管理設備
(6) 廃棄設備
(7)

原子炉格納施設

(8) 非常用予備発電装置
(9) 蒸気タ−ビンおよび蒸気タ−ビン付属設備


1. 主要工事等
(1) 原子炉格納容器の供用期間中検査(図−1参照)

 原子炉格納容器(プレストレスト・コンクリート製格納容器:PCCV)の供用期間中検査として、縦方向緊張ケーブル4本および円周方向緊張ケーブル5本について引張り力を測定し、適切な緊張力が確保されていることを確認する。

(2)

発電機点検(図−2参照)

 「発電機内部故障」による原子炉自動停止の原因調査として、発電機の分解点検を実施する。


2.

燃料取替計画

 燃料集合体全数193体のうち、85体を取り替える予定である。
 新たに装荷する燃料集合体85体のうち、84体は新燃料集合体である。新燃料のうち、8体は55,000MWD/tの高燃焼度先行照射燃料集合体であり、残りの76体は48,000MWD/tの高燃焼度燃料集合体である。


3.

運転再開予定
 「発電機内部故障」に伴う原子炉自動停止の原因調査中であり、現在、運転再開の予定は未定であるが、原因および対策が定まった後、工程を決定する。