[記者発表][平成8年度11月]−[20日11時記者発表] 原子力安全対策課
敦賀発電所1号機の第24回定期検査開始について(8−71)

 このことについて、日本原子力発電株式会社から下記のとおり連絡を受けた。

 敦賀発電所1号機(沸騰水型軽水炉;定格出力35.7万kW)は、明日11月21日から約3カ月の予定で第24回定期検査を実施する。
 なお、敦賀発電所1号機は、本年11月11日からコーストダウン運転を実施中で、明日の出力降下開始時の電気出力は、約97%の予定である。
 定期検査を実施する主な設備は次のとおりである。

 

(1) 原子炉本体
(2) 原子炉冷却系統設備
(3) 計測制御系統設備
(4) 燃料設備
(5) 放射線管理設備
(6) 廃棄設備
(7)

原子炉格納施設

(8)

蒸気タ−ビン

(9) 付帯設備


1. 主要工事等
(1) 原子炉自動停止用地震計設置工事(図−1参照)

 現在、原子炉建屋1階に設置されている水平方向の原子炉自動停止用地震計(加速度検出器;4台)に加え、原子炉建屋地下1階(最下階)に、新たに水平方向の原子炉自動停止用地震計(加速度検出器;4台)、鉛直方向の原子炉自動停止用地震計(加速度検出器;4台)を設置する。
 なお、新たに設置する地震計の原子炉自動停止設定値については、水平方向160ガル以下、鉛直方向80ガル以下に設定する。

(2) 低圧タービン内部車室修繕工事(図−2参照)

 低圧タービンの内部車室の水平継ぎ手面および補強リブ溶接部の浸食による減肉が認められた箇所について、肉盛溶接を実施し、機能維持を図る。

(3)

原子炉再循環ポンプメカニカルシールシールパージ水流路変更工事(図−3参照)

 原子炉再循環ポンプの軸封部(メカニカルシール)の機能低下により、本年8月と10月の2回原子炉を停止したことに鑑み、原子炉再循環ポンプ(3台)のメカニカルシールシールパージ水流路を変更し、微小な錆等の異物を含んだ炉水がメカニカルシール内に混入しにくい構造とする。

2.

燃料取替計画
 燃料集合体全数308体のうち、64体を新燃料集合体(すべて高燃焼度燃料集合体)に取替える予定である。

3.

運転再開予定
原子炉起動・臨界 平成9年2月上旬
発電再開(調整運転開始) 平成9年2月上旬
定期検査終了(営業運転再開) 平成9年2月下旬