[記者発表][平成9年度3月]−[18日14時資料配付] 原子力安全対策課
敦賀発電所1号機の第25回定期検査開始について(9−115)

 このことについて、日本原子力発電株式会社から下記のとおり連絡を受けた。

 敦賀発電所1号機(沸騰水型軽水炉;定格出力35.7万kW)は、3月19日から約4カ月の予定で第25回定期検査を実施する。
 定期検査を実施する主な設備は次のとおりである。

(1) 原子炉本体
(2) 原子炉冷却系統設備
(3) 計測制御系統設備
(4) 燃料設備
(5) 放射線管理設備
(6) 廃棄設備
(7) 原子炉格納施設
(8) 蒸気タービン
(9) 付帯設備


1. 主要工事等
(1) 低圧タービン内部車室取替工事(図−1
 低圧タービンの内部車室について、予防保全の観点から、耐浸食性に優れた材料を用いた内部車室に取替える。
(2) 主発電機固定子巻線取替工事(図−2
 主発電機の固定子巻線の絶縁の信頼性維持の観点から、固定子巻線を取替える。
(3) 原子炉圧力容器内のシュラウドの点検工事(図−3
 シュラウド(*)の溶接部について、水中テレビカメラによる目視点検を行い、健全性を確認する。
シュラウド 原子炉圧力容器内において、原子炉冷却水の流路を形成するため、炉心の外周部に設置された円筒形のステンレス製構造物
(4) 原子炉圧力容器供用期間中検査(図−3
 原子炉圧力容器の溶接部について超音波探傷検査を行い、健全性を確認する。
(5) 原子炉格納容器冷却系・原子炉停止時冷却系接続工事(図−4
 アクシデントマネジメント対策として、原子炉への注水手段の多様化を図るため、原子炉格納容器冷却系ポンプを利用して原子炉停止時冷却系配管から原子炉に注水できるよう、連絡配管を設置する。
 また、格納容器冷却系熱交換器を原子炉停止時の冷却に利用できるよう、同系統間に連絡配管を設置するとともに、格納容器冷却系熱交換器を取替える(定期安全レビューとしての信頼性向上)。

2.

燃料取替計画
 燃料集合体全数308体のうち、54体(うち52体は新燃料集合体で全て高燃焼度燃料)を取替える予定である。

3.

運転再開予定
原子炉起動・臨界 平成10年6月下旬
発電再開(調整運転開始) 平成10年6月下旬
定期検査終了(営業運転再開) 平成10年7月下旬