[記者発表][平成9年度7月]−[24日15時資料配布] 原子力安全対策課
新型転換炉ふげん発電所重水製精装置の運転再開について(9−38)

 このことについて、動力炉・核燃料開発事業団から下記のとおり連絡を受けた。

 新型転換炉ふげん発電所(新型転換炉;定格出力16.5万kW)は、定格出力で運転中の平成9年4月14日、重水精製装置建屋の「スタックトリチウムモニタ放射能高」の警報が発信したため、重水精製装置および同装置建屋の換気系を手動停止した。
 調査の結果、重水精製装置の循環ポンプ出口フランジ部Oリングが、耐アルカリ仕様のOリングを使用すべきところ、一般仕様のものを使用していたため、循環液(アルカリ溶液)により劣化損傷し、重水が漏えいしたためと判明した。[平成9年4月15日、6月3日発表済]

 このため、漏えいが認められた当該Oリングを含み、アルカリ溶液と接する11箇所について、耐アルカリ仕様のOリングに取り替えるとともに、他の箇所でOリングの経年劣化による性能低下が認められたことから、追加して8箇所のOリングの取り替えを実施した。
 また、重水精製施設の運用管理の改善として、重水精製施設に係わる所内規則の整備、ITV監視設備の更新、運転員の教育訓練の充実等を行い強化を図った。

 これらの作業が完了し、運転前の準備作業が終了したことから、本日13時、重水精製装置の運転を再開した。