[記者発表][平成9年度9月]−[10日13時30分記者発表] 原子力安全対策課
新型転換炉ふげん発電所の定期検査状況について(局部出力検出装置検出器集合体交換時の不具合の調査状況)(9−51)

 このことについて、動力炉核燃料開発事業団から下記のとおり連絡を受けた。

 新型転換炉ふげん発電所(新型転換炉;定格出力16.5万kW)は、平成9年8月7日から第14回定期検査を実施しているが、定期検査作業の一環として、局部出力検出装置検出器集合体(LPM;Local Power Monitor)8体の交換作業を行っていたところ、3体目および4体目のLPM交換作業において、新品のLPMが完全に挿入できない事象が起こった。
 このため、LPM交換作業を中断し、新旧LPMを水中カメラ等で確認したところ、3体目に交換した旧LPMの先端部(プランジャ部)が脱落していることが認められた。
 なお、この事象による環境への放射能の影響はない。[平成9年9月2日発表済み]

 調査として、脱落したプランジャ部について燃料交換プール内で探索作業を実施したが発見されなかった。引き続きカランドリアタンク内の調査を行っているところであるが、今回取り替えた3体目のLPM挿入箇所をファイバースコープにて調査したところ、カランドリアタンク下管板に設置されている円筒形のLPMガイド部内(正規の位置)に、脱落したプランジャ部が残っていることを昨夜確認した。
 今後、4体目のガイド部の状況調査を行うとともに、発見された脱落プランジャ部の回収作業を実施する予定である。
 プランジャ部が脱落した原因については、今後詳細な調査を実施する。


ふげん発電所原子炉建屋および燃料貯蔵プール建屋配置図
LPM炉内挿入状態
脱落したプランジャ部の発見状況