[記者発表][平成9年度9月]−[11日11時記者発表] 原子力安全対策課
新型転換炉ふげん発電所の定期検査状況について(局部出力検出装置検出器集合体交換時の不具合の調査状況)(9−52)

 このことについて、動力炉核燃料開発事業団から下記のとおり連絡を受けた。

 新型転換炉ふげん発電所(新型転換炉;定格出力16.5万kW)は、平成9年8月7日から第14回定期検査を実施しているが、定期検査作業の一環として、局部出力検出装置検出器集合体(LPM;Local Power Monitor)8体の交換作業を行っていたところ、3体目および4体目のLPM交換作業において、新品のLPMが完全に挿入できない事象が発生した。
 このため、LPM交換作業を中断し、新旧LPMを水中カメラ等で確認したところ、3体目に交換した旧LPMの先端部(プランジャ部)が脱落していることが認められた。
 脱落したプランジャ部の探索作業を実施した結果、燃料交換プール内では発見されず、カランドリアタンク内の3体目のLPM挿入箇所で、カランドリアタンク下管板に設置されている円筒形のLPMガイド部内にあることが9日確認された。[平成9年9月2日、10日発表済み]

 引き続き、カランドリアタンク内の4体目のLPM挿入箇所をファイバースコープにて調査を行ったところ、3体目と同様、4体目のガイド部内にプランジャ部が残っていることが昨夜確認された。なお、今回取り外した4体目の旧LPMプランジャ部は正常であったことから、過去の取り替え時に脱落していたものと推定される。
 今回発見された脱落プランジャ部(2個)については、今後回収作業を行うとともに、プランジャ部が脱落した原因について詳細な調査を実施する。また、残り全てのLPM挿入箇所(14体)について、ファイバースコープによる調査を行う予定である。


ふげん発電所原子炉建屋および燃料貯蔵プール建屋配置図
LPM炉内挿入状態
局部出力検出装置検出器集合体炉心据付位置図
脱落したプランジャ部の発見状況