[記者発表][平成9年度10月]−[7日11時15分記者発表] 原子力安全対策課
新型転換炉ふげん発電所の定期検査状況について(局部出力検出装置検出器集合体交換時の不具合の調査状況)(9−58)

 このことについて、動力炉核燃料開発事業団から下記のとおり連絡を受けた。

 新型転換炉ふげん発電所(新型転換炉;定格出力16.5万kW)は、平成9年8月7日から第14回定期検査を実施しているが、定期検査作業の一環として、局部出力検出装置検出器集合体(LPM;Local Power Monitor 全16体)8体の交換作業を行っていたところ、3体目および4体目のLPM交換作業において、新品のLPMが完全に挿入できない事象が発生した。
 このため、LPM交換作業を中断し、新旧LPMを水中カメラ等で確認したところ、3体目に交換した旧LPMの先端部(プランジャ部)が脱落していることが認められた。
 脱落したプランジャ部の探索作業を実施した結果、燃料交換プール内では発見されず、カランドリアタンク内の3体目および4体目のLPM挿入箇所で、カランドリアタンク下管板に設置されている円筒形のLPMガイド部内にあることが確認された。[平成9年9月2日、10日、11日発表済み]

 このため、残り全てのLPM挿入箇所(14体)について、9月30日までにファイバースコープで点検し、異常のないことを確認した。
 昨日までに、脱落した2個のプランジャ部は、専用治具を用いてカランドリアタンク内から回収した。
 回収したプランジャ部の製造番号を確認した結果、3体目のプランジャ部は、平成4年に装荷し今回の定期検査まで使用していたもの、また、4体目のプランジャ部は、昭和62年に装荷し平成4年までに使用していたLPMから脱落したものであることが分かった。
 なお、プランジャ部の脱落原因について詳細調査中である。


ふげん発電所原子炉建屋および燃料貯蔵プール建屋配置図
LPM炉内挿入状態
局部出力検出装置検出器集合体炉心据付位置図
脱落したプランジャ部の発見状況