[記者発表][平成9年度11月]−[7日17時記者発表] 原子力安全対策課
敦賀発電所1号機の動作不良制御棒の点検調査状況について(9−75)

 このことについて、日本原子力発電株式会社から下記のとおり連絡を受けた。

 敦賀発電所1号機(沸騰水型軽水炉;定格出力35.7万kW)は、平成9年10月20日より定格出力にて運転を行っていたが、10月23日の制御棒駆動系の定期試験において、制御棒73本のうちの1本が作動しないことが確認されたことから、念のため、当該制御棒や制御棒駆動系の点検調査を行うこととし、10月24日23時00分に発電停止し、翌25日6時00分に原子炉手動停止した。
 なお、この事象による環境への放射能の影響はなかった。[平成9年10月24日発表済]

[点検調査状況]
 原子炉圧力容器ふたを開放した後、当該制御棒まわりの4体の燃料集合体に隣接する燃料集合体32体を取り出し、当該制御棒を周辺から水中カメラにより観察した結果、制御棒ブレード4枚のうち1枚で膨らみ状の変形があり、燃料集合体と干渉していることが確認された。また、当該ブレード上部に微小な線状模様が認められた。
 今後、当該制御棒の詳細調査を引き続き実施する。


(通商産業省によるINESの暫定評価尺度)
基準1 基準2 基準3 評価レベル
0− 0−


制御棒(タイプ2)構造図
制御棒状況図