[記者発表][平成9年度11月]−[18日15時記者発表] 原子力安全対策課
大飯発電所1号機の定期検査状況について(キャノピーシール部の点検結果)(9−80)

 このことについて、関西電力株式会社から下記のとおり連絡を受けた。

 大飯発電所1号機(加圧水型軽水炉;定格出力117.5万kW)は、平成9年10月23日から第14回定期検査を実施しているが、美浜3号機等でのキャノピーシール部からの漏えい事例に鑑み、制御棒駆動装置ハウジング等のキャノピーシール部全数(上部53ヶ所、中間部61ヶ所、下部78ヶ所、合計192ヶ所)の点検を行った。
 その結果、外観観察では異常は認められなかったが、渦電流探傷検査の結果、下部キャノピーシール部5ヶ所(制御棒駆動装置ハウジング2ヶ所、炉内計装用ハウジング1ヶ所、予備用2ヶ所)に信号指示が認められた。
 原因は、以前に美浜2号機および3号機等で認められたものと同様、内面から応力腐食割れが発生したものと推定された。
 このため、信号指示の認められた下部キャノピーシール部(5ヶ所)について、信号指示部位を切削し溶接補修した上で、キャノピーシール全周の肉盛溶接を行う。


図−1 大飯1号機 キャノピーシール部のECT概要図