[記者発表][平成9年度11月]−[25日14時記者発表] 原子力安全対策課
美浜発電所3号機の使用済燃料貯蔵設備の貯蔵能力変更計画に係る事前了解願いについて(9−82)

 本日、関西電力株式会社から美浜発電所3号機の使用済燃料貯蔵設備の貯蔵能力変更計画について、原子力発電所周辺環境の安全確保等に関する協定書に基づき、事前了解願いが提出された。
 使用済燃料については、「使用済燃料貯蔵対策検討会」において、敷地外での貯蔵について具体的に検討を行い、2010年頃までに中間貯蔵施設を建設し、発電所敷地外に搬出されることが必要である。
 県としては、この計画について今後十分説明を受け、国や事業者の取組みを注意深く見守りながら、県議会での議論や立地町の意見も十分踏まえ、安全の確保を最優先に慎重に対処していく。


<事前了解願いの概要>

1. 関西電力株式会社 美浜発電所
(1) 使用済燃料貯蔵設備の貯蔵能力変更計画
 使用済燃料管理に万全を期すため、3号機原子炉補助建屋内の使用済燃料ピットの使用済燃料ラックを、稠密化を図った新ラックに取り替える。



(別紙)

1. 関西電力株式会社 美浜発電所
(1) 使用済燃料貯蔵設備の貯蔵能力変更計画の概要
a. 変更する理由
 美浜発電所については、使用済燃料ピットの貯蔵容量が小さいため、平成12年(2000年)頃から貯蔵余裕の厳しい状況が続くことが予想される。
 このため、美浜発電所3号機の使用済燃料貯蔵設備の貯蔵能力を増強し、使用済燃料管理に万全を期すこととする。
b. 変更位置
 美浜発電所3号機原子炉補助建屋内使用済燃料ピット(第1図第2図第3図参照)
c. 構造および設備
 美浜発電所3号機原子炉補助建屋内使用済燃料ピットの使用済燃料ラックを、ボロン添加したステンレス鋼を使用し稠密化を図った新ラックに取替える。
 これにより、美浜発電所3号機の使用済燃料貯蔵能力は、424体(全炉心燃料の約270%相当分)から1118体(全炉心燃料の約710%相当分)となる。(なお、この3号機使用済燃料貯蔵設備を1号機および2号機と共用化する。)
d. 工事計画
 平成11年10月頃〜平成14年3月頃(1999年10月頃〜2002年3月頃)(工事はブロック毎に新ラックに取替え、取替え後は順次供用を開始する。)