[記者発表][平成9年度12月]−[1日11時30分資料配付] 原子力安全対策課
高速増殖炉懇談会の報告書について(知事談話)(9−84)

本日、高速増殖炉懇談会(西澤座長)から原子力委員会委員長(谷垣科学技術庁長官)に、報告書「高速増殖炉研究開発の在り方」が提出された。


同懇談会は、原子力政策円卓会議の議論やモデレーターからの提言を受け、本年1月に原子力委員会が設置したものであるが、国民の意見を政策に的確に反映させるため、原子力の専門家以外の有識者も構成員として12回のオープンな会合を重ねて今回の報告書を取りまとめたところである。


また、私自身も第2回の懇談会に出席して意見を述べたところであるが、同懇談会では海外の高速増殖炉の専門家や高速増殖炉開発に批判的な立場の人などからの意見を聞くとともに、報告書(案)の段階で広く国民から意見を募集したり、意見を聞く会を開催するなど、国民の意見を幅広く聞く対応をしたことは、一定の評価ができるものと考えている。


「もんじゅ」を含めた高速増殖炉の在り方については、高速増殖炉懇談会における議論や報告書等を踏まえながら、国において原子力利用長期計画での位置付けを含め明確な方向性を示し、この方向性について十分な情報公開のもと、国民的合意を得ることが何よりも肝要であると考えている。


なお、「もんじゅ」については、現在、安全性総点検が実施されているところであるが、今後、国の責任において上記の方向性が明確にされるとともに、「もんじゅ」全体の安全性を改めて確認することが重要であると考えている。